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心が揺れ動くときは
不安や悲しみや焦燥感に
のみ込まれそうになるけど
それを通り過ぎないと
みえないことがあるから
ぐっと丹田に力を据えて耐える

自然界に自然災害があるのと同じように
ひとりの人間の中にも強い衝動は起こる

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20代の頃、ひとり旅がマイブームになった時期があった。

行き先を決めて、シングルの宿をとるという始めの一歩はとても勇気がいった気がしたけれど、一度ひとり旅の気楽さを味わってしまうと癖になり、福岡、湯布院、京都、大阪、奈良、安曇野、郡山といろんな場所を旅した。

学生時代から常に人に囲まれ、人と共にあることで、人に合わせることに慣れすぎて、いざ「本当にじぶんがしたいことだけをしよう」と思うと、戸惑ってしまう自分がいた。
少しずつ自分のペースや心地よい過ごし方を確認していくと、心はむくむくげんきになっていった。

はじめは人より自然が多い場所へ、孤独に過ごすことを選んでいたけれど、元気を取り戻すと、旅のなかで知らない誰かと過ごす時間も楽しめるようになった。
ゲストハウスに泊まって、たまたま同じ部屋になった女の子と旅先で共に過ごし、そのあと文通をしたりした。少しずつ少しずつ、ひとり旅の中身は変わっていった。

気がつくと、私はひとり旅をしなくなった。
日常のなかで、ある程度の孤独に過ごす時間を確保しながら、人と共にいるバランスがとれるようになってきた。

夫となった彼と出会った時は、はじめの頃こそ人といるという感覚だったけれど、いつのまにか2人でいても1人でいることができるようになった。
彼もまた、気がつくと遠い思考の彼方にひとり旅をしている時がある。

なんとなく、私はひとりで楽しくなくちゃ、ふたりでいても楽しくないと思う。
ひとりでも楽しめるけど、ふたりでいると全く違う楽しみ方ができる醍醐味を知ると、急に目の前の人が愛おしくなったりする。

「あなたが自己を認識したければ
世界のなか、あらゆる周囲に目をそそぎなさい
あなたが世界を認識したければ
あなたのなか、自身の深みに目を向けなさい 」

シュタイナーのことば。
ひとりでいれば、ふたりになる。
ふたりでいれば、ひとりになる。
不思議な反比例。

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ふたりは 冬の日の帰り道に
星を眺めていました

眺めれば眺めるほど
星の数は 増えていきます
夜の中にいれば いるほど
目が慣れてゆくのです

ふたりはキスをしました

「ねぇ 僕は君より目が慣れてきたようだから
言うけどさ あの南十字星の向こうに どんどんこっちへ 向かってくる星があるんだよ
たぶん流れ星だと思うんだけど なんだかワクワクするんだ
待っていれば じきに見えてくるだろうけど
途中で消えたりするからね」

「そう たのしみだね
あなたにみえて わたしにみえないもの」

わたしにみえて あなたにみえないもの
でも触れ合うと 簡単に共有できる

同じ気持ちである ということは
違うより 苦しいときもある

わかりあえる ということは
手をつなぐより 暖かいことがある

優しさが溢れすぎて
足がもつれることもある

ふたりの間にある光景が目をかすめ
次の一歩が見えなくなることがある


でもなぜか 歩いていける